7月7日七夕の夜、天の川を隔てて輝く
わし座の1等星アルタイル(牽牛星)彦星と
こと座の1等星ベガ(織女星)織姫が
1年に1度だけ逢うことを許された夜のお話。
織姫は、天の神様の娘で働きものでした。
織姫の織る布は見事で五色に光輝き、季節の移り変わりと共に
彩りを変える不思議な織物でした。
父天の神様は、娘の働きぶりに関心していましたが、
年頃の娘なのにお化粧一つせず、恋をする暇もない娘を不憫に思い
天の川の西に住んでいる働き者の彦星と結婚させることにしました。
しかし、結婚してから織姫と彦星は2人の生活が楽しくなり
働くことを止めてしまったのです。
天の神様は、皆が困っているのに働かない2人を見て
「織姫よ、はたを織ることが天職であることを忘れてしまったのか・・・。
いつまでもほっておくわけにはいかない。
再び天の川の岸辺に戻って機織に精を出しなさい。
心を入れ替えて一生懸命仕事をするなら1年に1度7月7日の夜に
彦星と会うこと許してやろう」と申し渡しました。
それ以来、自分の行いを反省した織姫は年に1度の彦星との再会を励みに
以前のように機織に精を出すようになりました。
彦星も思いは同じ、働いて働いて7月7日を待ちました。
ところが、2人が待ち焦がれた7月7日に雨が降ると
天の川が水かさが増して、織姫は向こう岸に渡ることができなくなります。
2人は天の川の東と西の岸辺にたたずみ、お互いに切ない思いを交わしながら
川面を眺めて涙を流すのでした。
そんな2人を見かね何処からともなくかささぎの群れが飛んできて
天の川に翼と翼を広げて橋となり、織姫を彦星のもとへ
渡る手助けをしてくれるのだそうです。
7月7日にしか逢えない織姫と彦星は知っていましたが、
こんな物語があったことを初めて知りました。
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