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キシリトールとリカルデント

先日のバレンタインデーで「歯医者さんが作ったチョコレート」を
お配りしていたときのこと・・・。
患者様より質問がありました。
『キシリトールとリカルデントって何が違って、どっちが歯にいいの?』
私・・・正直・・・リカルデントって商品名だと思っていました・・・( ̄Д ̄;;
その患者様には、『次の来院のときまでには調べておきます(`・ω・´)ゞ』
とお伝えし、調べました!!!
すると、おもしろいことがいろいろと(*´∇`*)
まず、キシトールとリカルデントは、『初期虫歯』に有効だということがわかりました。
『初期虫歯』とは、歯に穴があく1歩手前のこと。
なんとなく歯が濁って見え、自分で治せる虫歯のことです。
★『初期虫歯』の回復のしくみ★
食べ物が口に入る
 ↓
細菌が増えて歯垢を作る
 ↓
細菌が酸を出す
 ↓
酸により、葉の表面エナメル質からミネラルが溶け出す
(「脱灰」といいます)
 ↓
歯みがきなどで、歯垢や酸を取り除く
 ↓
唾液中のミネラルを歯に取り込む
(「再石灰化」といいます)
 ↓
健康な歯に!!
お口の中では、「脱灰」と「再石灰化」を繰り返して健康な歯を保っていることがわかります。
ということは!「脱灰」しにくく「再石灰化」しやすいようにケアすると『初期虫歯』は予防でき、
進行も抑えられます。
『初期虫歯』を理解していだいたところで、今度は問題のキシリトールとリカルデントの
違いについてです。
キシリトール
キシリトールは、天然素材の甘味料で、原料は白樺や樫などです。
キシリトールからは虫歯の原因となる酸が作れない、すなわち虫歯が出来にくいというのが特徴です。
酸による「脱灰」を防ぎ、噛むことによって唾液が分泌しやすくなるので「再石灰化」を
促進します。ただ、キシリトールは確かに虫歯を起こしませんが、虫歯菌を殺すわけでは
ありません。
体質により、一度にたくさん食べるとおなかがゆるくなることがあります。
「キシリトール入り」を選ぶときの注意点
★キシリトールの含有率が50%以上あること
  キシリトールの含有率はキシリトール(g)÷炭水化物(g)×100で計算出来ます。
★糖類が0gであること
  いくらキシリトール入りでも、虫歯菌のエサである糖類が入っていては意味がありません。
★酸性物を含まないこと
  それ自体が酸性である、クエン酸や果汁入りなどのものは避けるとよいでしょう。
  その酸性度にもよりますが、脱灰の危険性がないとは言えないからです。
リカルデント
リカルデントは牛乳タンパク質の一種、カゼインから作られたのがリカルデント。
甘味料ではなくほぼ無味無臭の添加物です。
リカルデントには、「脱灰」を抑えるだけでなく牛乳由来ですから、カルシウムなどの
ミネラルがより歯に取り込まれやすいという特徴があります。
そして、歯面(エナメル質)の内側まで浸透し、歯から溶け出したカルシウムやリンを
速やかに補うことができ、その穴を埋める「再石灰化」を促進します。
『初期虫歯』を内側からも外側からも修復するのです。
牛乳アレルギーがある方は控えてください。
ということは・・・(。・ω・)ノ゙
虫歯菌の働きを抑制し、菌の数を減少させるキシリトール、歯の再石灰化を
促進し、抵抗力を高めるリカルデント。
その違いから、状況によって使い分ける
こともできます。しかし!!摂取することによって唾液が出て、虫歯菌の繁殖を
抑える効果はあるのですが、ガムさえ噛んでいれば安心!なんてことは全くありません。
きっちり歯を磨いて、歯垢(プラーク)をきっちりとってあげることが大切です。
その上でこういったガムを噛むことは非常に効果がありますよ(○゚ε^○)v
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沼田歯科医院